介護は突然始まる。「その前」に動いていたことで救われたこと

こんにちは。
私は自営業をしながら、90歳の父を自宅で介護し、その後、施設入居に至るまでを経験しました。
ひとり親として双子を育てながらの介護生活の始まりは、戸惑いと不安の連続でした。
今回は、父の介護が本格的に始まる前のこと、そして「まだ大丈夫」と思っていた時期に動いておいて良かったと感じていることについて、お話ししたいと思います。
「まだ介護ではない」と思っていた頃の違和感
父が本格的に介護状態になる前に、お客様の名前を忘れたり、怒りやすくなって、愛する孫にさえ暴力を振るいそうになったりと、いくつかの変遷がありました。
私も子どもたちも、そんな父を疎んじて、例えば食事をさっさっと済ませてできるだけ早く食卓から抜け、父だけが一人取り残される、そういう状況で、いざ介護が始まった際、世話をしてあげられるだろうか?という懸念はありました。
父の日課のウォーキングも、だんだん面倒になってきたようで、よく歩いたふりをして近くの公園で新聞を読んで過ごし、時間調整して帰って来たりしていました。
なまじ歩けてしまうものだから、介護の対象とも見なされません。
そんな、認知機能の低下が見られ始めた時期が、本人がそれを認めたがらず、きつかったです。
「まだ大丈夫」のうちに動いておいた意味
この状態で、介護保険認定の部門に「何か手立てはないか?」と相談へ行きました。
父本人にしてみれば、自分が介護保険の対象になるなんて決して思っておらず、逆に
「冗談じゃねえ!俺が面倒みてやる!」
と言い出す始末。
せっかく提案して下さった健康体操のプログラムも、ほとんど行きませんでした。
ただ、この段階で足を運び、情報提供しておいた事で、いざ介護保険を受けたいという時、実にスムーズに事が運びました。
この点が、今回私が最も皆様にお勧めしたいポイントです。

介護のスタート時点、ありとあらゆる事が同時に発生して、特に知識もないものだから、何をどうすれば良いのかも全く分からず、パニックに近い状態です。
そんな状況でも、既に介護認定の部門へ情報共有しておいた事によって、色々なアドバイスを受けられました。
ケアマネ決定・介護用品(ベッドや手すり、車椅子等)の手配・往診医と訪問看護決定等々……。
重要事項が定まるのにほんの数日で済み、すぐに自宅介護が開始出来ました。
介護保険の認定や各種手続きを行う行政の窓口は、平日の9〜17時しか開いていない部門が多く、介護の枠組みが定まるまでは仕事を中断せざるを得ません。
そのため、この期間をいかにスムーズに短く済ますかが、仕事と介護を両立する上での最初の関門だと思います。
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