【第3回】仕事を守る在宅介護―在宅介護の限界と施設探し

こんにちは。
私は、自営業をしながら、90歳の父の在宅介護を続け、ひとり親として双子を育てています。
そんな毎日は、決して簡単なものではありませんでした。
できることなら最後まで自宅で支えたい。そう思いながらも、介護と仕事、子育てを両立する中で、心身ともに限界を感じる場面が少しずつ増えていきました。
今回は、在宅介護がさらに大変になっていった、私にとっての介護の「第三ステージ」についてお伝えします。

在宅介護の限界を感じ始めた時期

週6回、さまざまなサービスを利用しながら、忙しい毎日を送っていました。

1年も経つと、

①往診(一週間おきに訪問看護)

②リハビリ

③週4回のデイサービス

に集約しました。

デイサービスの目的は、父の大好きなお風呂(機械浴)でした。

毎回入れたわけではないものの、週3回はお願いして入れてもらいました。入浴に並ぶ目的として、朝送り出してしまえば、夕方帰宅までの間、集中して仕事ができたからです。

そのうち、ケアマネから、「ショートステイも入れたらどうか?」と提案されました。

最初のうちは、とてもじゃないけど可哀想で、利用する気は全くありませんでした。ところが、父の認知が進むにつれ、私自身の疲れが限界に達し、目一杯ショートを入れざるを得ない所まで追いやられました。「次のショートまでの辛抱」と自分に言い聞かせながらの毎日でした。

最初の頃、ケアマネが「あくまでご家族の骨休めの為のショートステイ」と言った意味が、その時になってよく分かりました。

往診もそうでしたが、プロの長年の経験値からのアドバイスは、素直に耳を傾けた方がいいと思います。

精神的・肉体的に在宅も限界となって、いよいよ施設入所を考え始めました。

15箇所程だったか、区内の全部の特別養護老人ホームへ申し込みをしました。申し込みをしても、気が遠くなるような待機者リストの順位でした。その為、他区の施設も見に行ったりして、必死でした。

在宅が限界で、一日も早く施設入居を希望するものの、反面「父の終の住処として、ここなら預けても良い」と自分で納得出来る施設でないと妥協したくなかったのです。

あちこち見て歩いたものの、正直、納得出来る施設は1か所もありませんでした。

そんな時、父がショートステイ中に体調を崩し、私が病院へ連れて行かねばなりませんでした。朝早くに介護タクシーを手配し、多くの検査の為、病院で一日中付き添い、結果、そのまま入院になりました。

私も店を急遽休みにせざるを得ず、その上、高額な介護タクシー代もかかりました。夜帰宅した時には、くたくたでした。

入院中、危篤になったりしたものの、幸い何とか乗り越え、退院に向けてリハビリも始まりました。が、入院によってがっくり体力が落ちた為、在宅の選択肢は消えました。

施設探しと特養入所までの道のり 

こうなると、特養が空かない以上、老健に行くしかありませんでした。

その老健でさえ、なかなか空いている所がなく、かなり強くお願いをして、3か月の期間限定で受け入れて下さる所を見つけました。

老健に移動するのも、入院時と同じく、介護タクシーを手配して諸々の手続きに時間がかかる為、店は休まざるを得ませんでした。

老健に移動してからすぐ、特養探しをより必死で始めました。

が、どこも空きが無く、いよいよ東京都でもかなり郊外や地方も視野に入れました。当初の『納得がいく施設』どころの状況ではなくなってしまいました。

ホトホト疲れ果てて、路頭に迷ってしまっていた時、ほんのひとかけ、在宅の希望を託して残しておいた介護ベッドもいよいよ撤去する決意をしました。

母の介護の時からお世話になっている往診を勧めて下さった業者さんに、施設が見つからないことを話すと、「あそこだ! 唯一、匂いのしない施設がある!」と。

それを聞いた翌日に、見学に行きました。プロが言うだけあって、ここなら父を預けても良い、と初めて思える施設でした。他区で少々遠くなってしまうものの、暮らすのは父なのだから、ここしかない!と思い、その場で申し込みもしてきました。後は、そこからの返事待ちでした。実にラッキーな事に、老健退所3か月のタイムリミットギリギリで、空きの連絡を頂きました。

まとめ

以上、ハラハラドキドキで、特養に落ち着くまでの話をしました。

最後に、これまでの経験を通しての私からのアドバイスです。

仕事と介護の両立の上で、病気になった時が、一番きついです。

入退院時の移動や手続きに、誰か自分の代わりに付き添ってもらえる方を探しておく。それが難しいなら、お休みせざるを得ない場合に備えて、会社の上司や周囲にお話して、ある程度理解を得ておく。

そして、いつかくるであろう在宅から施設入居に向けての準備も、早いうちからしておく事をおすすめします。

私も、介護が始まった時には、全く考えもしていませんでした。

膨大な数の待機者がいる以上、施設の目星を付けて、見学し、早目に待機者リストに載せておく方が賢明です。

介護は突然やってきて、パタっと終わる。永遠には続きません。

その時、後悔しないよう、少しでも私の経験がお役に立てれば幸いです。

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