【第2回】突然始まった介護と、私の在宅ワーク~何から手をつけよう?~

こんにちは。認知症の父を施設に預け、子育てをしながら在宅ワーカーを目指すイチです。
前回は突然の介護の始まりと、その際の戸惑いについて振り返りました。第2回となる今回は、介護の始まりに私が行ったことについて、「介護」と「仕事」の両面からご紹介します。

認知症が進行する前に

始めのうち、私は仕事をしながら父の自宅へ通い、介護をしていました。中等度の認知症と診断された父はいわゆる「まだら認知症」といわれる状態で、症状に波があり、調子が良い日もあれば悪い日もあります。昔の思い出は覚えていても、最近の出来事は覚えていられないようでした。

そこで、地域包括支援センターへの相談や配食サービスの登録に加えて、私が真っ先に取りかかったのが、父のマイナンバーカードや介護保険証、お薬手帳に郵便物など、家の中で行方不明になっている身分証明書や重要書類を探し出すことでした。

父の調子が良ければ、ふとありかを思い出して教えてくれることもあるし、ダメなら家じゅうをひたすら探し回る…。これが実に気力と労力を使う作業で、やっと一通り発見できたときには、思わずガッツポーズをしたのを覚えています。

介護が始まると、手続きや施設への入居の際などに、父の身分証明書の提示を求められることがあります。また、介護生活をスムーズに乗り切るためにも、増えがちな書類の整理と保管は欠かせません。少しでも父の認知症の症状が軽いうちに、一緒にやっておいてよかったことのひとつです。

なるべく早く職場に報告

仕事の面では、業務上関わる全ての人に、介護が始まったことを包み隠さず伝えました。私も知らなかったのですが、同居介護でなくても、病院の付き添いや要介護認定申請に伴う訪問調査の立ち合いなどで、平日に休みを取らなければならない場面が多々あります。

ただでさえ、子どもの体調不良で急な休みをいただくことも多く、打ち明けるのには勇気が要りました。でも、いざ話してみると職場にも多くの介護経験者がいて、さまざまな場面でフォローしてもらえました。残念ながら介護離職をすることになりましたが、恵まれた環境で仕事ができたことに今でも感謝しています。

まとめ

怒涛の介護の始まり。当時は気持ちの整理をする暇もなく、精神的に一番つらかった時期でした。これまでの生活が一変したため混乱し、不安と焦りに押し潰されそうになったことも。そんな自分を責めることなく、目の前のことをひとつずつ乗り越えることが大切だと感じています。
次回は、介護離職後の在宅ワークの選択とその働き方についてお伝えしていきます。

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