遠距離介護でも仕事を続けるための両立のコツ

私は、遠方に住む親の介護をしながら働くなかで、何度も壁にぶつかってきました。
今回は、実体験をもとに「無理なく続けるための両立のコツ」をまとめます。

遠距離介護の現実に直面し、働き方を見直すことになった背景

遠距離での介護と仕事の両立は、想像以上に心身や時間、そして費用の調整が求められます。

私の場合、親の介護が要支援1から始まり、女性特有のがん治療や頸椎捻挫を経て要介護4となりました。
一時は現在の介護施設で生活できない場面もあり、リハビリテーション病院を経て、何とか同施設に戻ることができました。現在は安定した環境の施設で生活しています。

遠距離からの通院同行や実家の片付け、修繕対応を短期間に繰り返すなかで、働き方そのものを見直す必要に迫られました。

仕事を優先しきれず崩れてしまった両立のバランス

最初に失敗したのは「自分一人で抱えたこと」です。
急な呼び出しにもすべて応じ、当初は介護休暇を使い、使い切った後は有給扱いで通院に同行し、そのまま夜に原稿を書く生活を続けました。
移動中の空港ラウンジで仕事を片付けようとしても集中できず、誤字や確認漏れが増え、後から修正に追われました。

また、実家の修繕も一度で終わらせようと業者手配を詰め込み、現地調整に時間を取られて重要な打合せを延期する事態も起きました。
結果として体調を崩し、飛行機の気圧変化も重なり、遠距離の介護が継続不能になりかけました。

働き方を見直して、両立が回り始めたきっかけ

転機は、仕事を「時間管理」から「成果管理」に切り替えたことです。

遠距離介護で帰省の月は納期を前倒しで設定し、軽めの業務案件に絞りました。クライアントには事情と訪問予定を先に共有したことで、その期間は調整できるようになってきました。
現地でしかできない作業とオンラインで完結する作業を分け、移動日は情報整理や構成作業に限定。チェックリスト化したことで、短時間でも確実に前進できるようになりました。

介護が始まるときに戸惑ったこと

制度や申請、サービス名称が分かりにくく、何から手をつければよいのか迷いました。

病状の見通しも読めず、「いつまで続くのか」が精神的な負担になります。その後、長い闘病生活になるとは思いもよらず、振り返ると、頸椎損傷で要介護4になる前からがん治療も始まっていました。
がんについては「転移が3年なければ一つの目安になる」と言われ、現在はあと一年を見据えた遠距離介護の伴走期間に入っています。
頸椎損傷で右足に麻痺が残りましたが、現在の介護施設ではリハビリも可能なため、安定した生活を送れています。

しかし、夜間はポータブルトイレがあっても不自由な足で立ってトイレに行こうとすることから、何度か転倒もありました。
その後は伝い歩きでトイレに行けるよう、ベッドを入口側に移動させるなど工夫し、リスクを軽減しています。

介護が始まるときに行ったこと

早期にケアマネジャーに相談し(8割はチャット)、施設入居後すぐに入院・通院同行をヘルパーと介護タクシーへ切り替えました。

通院は3か月ごとで、遠距離とはいえ2年継続しています。持ち出し費用として宿泊費や交通費を含めた年間予算を先に算出し、仕事量の設計に反映しました。
また、自身の通院や体調メンテナンスも予定に組み込んでいます。

家族以外の手を借りることで、仕事と健康の両方を守ることができました。

まとめ

遠距離介護も長期戦です。
だからこそ、
「全部やらない」
「仕組みに任せる」
「働き方を変える」
ことが大切です。

自身の第二、第三のコミュニティーも持ち、学びと行動を止めないことが、自分の人生も支えます。
年齢や将来の不安も含めて設計し直すことで、介護と仕事は両立可能になります。
鍵は、早めの共有と役割分担です。

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