親に合う見守りサービスの選び方|駆けつけ・センサー・カメラ・GPS・宅配

「離れて暮らす親のことは心配でも、毎日様子を見に行くのは現実的に難しい」というケースは少なくありません。見守りサービスや介護家電にはいくつかのタイプがあり、利用する方の性格や生活スタイルによって、合う・合わないがあります。
この記事では、それぞれのサービスの特徴をご紹介します。タイプ別の特徴を知ることで、親御さんに合った、無理なく安心を得られる選択がしやすくなるでしょう。
見守りサービス・介護家電が必要とされる理由
一人暮らしの高齢者の増加などにより、安否確認を目的とした見守りサービスや介護家電の需要が高まっています。なぜ見守りサービスや介護家電が必要とされているのかを知っておきましょう。
離れて暮らす親の異変になかなか気づけない
高齢になると、転倒、体調の変化、認知症の進行などが起こる可能性があります。しかし、これらは同居していないと気づきにくいものです。久しぶりに実家を訪れた際に、ケガや認知症の進行が判明するケースも少なくありません。
定期的に連絡をとっていたとしても、電話だけでは本人の状況を正確に把握しづらいのが現状です。離れて暮らしているからこそ、日常の様子を確認できる仕組みを整えておくことが大切です。
見守りは家族の安心と仕事の両立を支える
遠方で家族がすぐに駆け付けられない状況や、仕事などで常に様子を把握できない状況において、見守りサービスや介護家電は役立つ手段です。
特に離れて暮らしている場合には、親御さんの様子を確認できる状態にしておくことで、異変があった際にも早めに対応しやすくなるほか、家族が交代で様子を見に行く負担を減らすこともできます。
また、仕事中でも「何かあればわかる」という安心感が、仕事と介護の両立を後押ししてくれるでしょう。
見守りサービス・介護家電5つのタイプ比較

見守りサービス・介護家電には、駆けつけ型、センサー型、カメラ型、GPS型、宅配型といった5つのタイプがあります。それぞれの仕組み、向いている人、注意点を整理してご紹介します。
1.駆けつけ型
【仕組み】
機器のボタンを押すと、24時間365日対応のサービスなどでは、警備会社等のスタッフが自宅に駆けつけてくれる仕組みです。転倒や急病など、緊急時に対応してもらえる安心感が大きいのが特徴です。
【向いている人】
一人暮らしで、緊急時の不安が大きい家庭に向いています。持病がある方や高齢で一人暮らしの方など、急な体調の変化や持病の発作、家の中での転倒リスクへの対策として検討しやすいタイプです。
【注意点】
ボタン型の機器では、本人がボタンを押せる状態でないと機能しない場合があります。突然の意識消失や認知症などでボタンを押せないケースでは、センサー等の併用が必要になることもあります。
2. センサー型
【仕組み】
センサー型は、人感センサーなどで居室内の動きを感知し、一定時間動きがない場合は異常とみなして自動で家族へメールなどで通知が届くシステムです。生活動線に設置するだけで、日常の様子をさりげなく把握できるのが特徴です。
【向いている人】
カメラには抵抗があるものの、状況は把握しておきたい家庭に向いています。機器の操作や充電などの手間をかけずに、普段通りに生活したい人、プライバシーを重視したいシニアにもおすすめのタイプです。
【注意点】
外出中や来客時など、誤検知が起こることもある点には注意が必要です。また、音声や映像でのやりとりはできないため、細かい状況までは把握しにくいことがあります。
3. カメラ型
【仕組み】
自宅にカメラを設置して、普段の様子をチェックするタイプの見守りサービスです。カメラ型では、映像で本人の様子をリアルタイムに確認できます。転倒してしまった際の状況確認や在室確認など、細かい把握がしやすいのが大きなメリットです。
【向いている人】
認知症の進行が心配な場合や転倒のリスクが高い場合など、より詳細な確認が必要な家庭に向いています。
【注意点】
プライバシーへの配慮が必要で、親御さん本人が抵抗感を示すケースもあります。設置前に本人の気持ちを尊重し、見守りの目的を共有することが大切です。
4. GPS型
【仕組み】
位置情報を確認できる小型端末やスマートフォンアプリを活用するタイプの見守りサービスです。外出や趣味の活動が多い親御さんの場合は、居場所を把握しておくことができます。ボタンでSOSを発信できるタイプもあります。
【向いている人】
元気で外出頻度が高く、行動範囲が広い親御さんを持つ場合に向いています。万が一迷子になった場合にも、位置情報を確認できるため、居場所を把握する手がかりになります。
【注意点】
本人が端末を持ち歩かないと機能しません。また、定期的なバッテリー充電が必要で、本人や家族が管理を忘れると充電切れになってしまう点にも注意が必要です。
5. 宅配型(見守り訪問サービス)
【仕組み】
宅配型(見守り訪問サービス)は、食事の宅配や商品配達など、定期的な訪問のついでにスタッフが本人の様子を確認し、必要に応じて家族へ報告してくれるサービスです。本人や家族による機器の設置や操作が不要なため、比較的導入しやすいのがポイントです。
【向いている人】
機器の操作に抵抗がある方、生活のリズムに自然に見守りを組み込みたい家庭に向いています。「一人で生活はできているが、遠方に住んでいるため定期的に様子を知りたい」という場合にもおすすめです。
【注意点】
「週に1回」や「月に数回」など、訪問頻度が限られるため、リアルタイムの緊急対応には向いていません。また、センサー型やGPS型などの機械を使うサービスに比べて月額料金が高くなりやすい点にも注意が必要です。
見守りサービスの選び方|親の生活スタイルと気持ちを尊重する
見守りサービスには、それぞれメリット・デメリットがあります。
見守りサービスを選ぶ際には、利用者となる親御さんの生活スタイルや気持ちを尊重することが大切です。
親の生活スタイルや行動範囲から考える
親御さんの生活スタイルや行動範囲は、見守りサービスを選ぶ上で重要なポイントになります。
一人暮らしの高齢者の場合は、急な体調不良や転倒事故などの際に、異変をいち早く察知し、外部へ連絡する機能が重要です。同居家族がいる場合は、仕事をしている日中や就寝中など、家族が目を離さざるを得ない時間帯のサポートが必要です。
外出や活動が多いか、自宅で過ごす時間が長いかもチェックポイントのひとつです。活発に外出するならGPS型、自宅で過ごす時間が長いならセンサー型やカメラ型が向いているでしょう。
また、持病や転倒など、想定されるリスクに合わせて選ぶ必要があります。
親自身の気持ち・プライバシーへの配慮
見守りサービスの導入には、親御さん自身の気持ちやプライバシーへの配慮が欠かせません。
例えば、カメラ型は安心感が高い一方、監視されているような抵抗感につながりやすいものです。見守りサービスの導入を検討している場合は、「見守られる」ことへの心理的な負担にも配慮し、事前に本人と話し合い、見守りの目的を共有しておくことが大切です。
費用・導入のしやすさ
継続的な利用を考え、初期費用や月額料金といったコスト面、料金プランの内容、契約期間の縛りの有無、無料お試し期間の有無を確認することも大事なポイントです。お住まいの地域の自治体によっては、見守りサービスの費用補助や紹介制度がある場合もあるため、事前に窓口へ相談して調べておきましょう。
また、設置が手軽で、導入・設定が簡単かどうかも、継続利用のポイントになります。
まとめ|見守りサービスは「安心」と「働き続けられる環境」をつくる手段

見守りサービス・介護家電には、駆けつけ型、センサー型、カメラ型、GPS型、宅配型といった複数のタイプがあり、親御さんの生活スタイルや気持ちに合わせて選ぶことが大切です。適切な見守りサービスを取り入れることで、家族だけで抱え込まず、離れていても安心を確保することができます。
また、見守る仕組みがあることで、介護する側の家族も仕事に集中しやすくなるでしょう。見守りサービスは、「働き続けられる環境」をつくる手段でもあります。介護をしていても、働くことをあきらめる必要はありません。上手にサービスを利用しながら、介護と仕事の両立につなげていきましょう。


