介護と仕事、子育てを抱えながら見つける自分らしい両立の形

デイケアで介護の仕事をしながら、在宅ワークにも少しずつ挑戦しているおかもやんさん。

日中は入浴介助や食事介助、レクリエーションなど、利用者さんの生活を支える介護のプロとして働き、帰宅後は子育てと家事、そして母の介護に向き合っています。

介護する側とされる側、両方の現場を知っているからこそ見えてきた、自分らしいペースの見つけ方を伺いました。


おかもやん(40代女性)
介護職・在宅ワーク
要介護者:母(要支援)


母の介護のはじまり

数年前、父と祖母を続けて亡くした頃から、母に少しずつ認知症の症状が見え始めました。

何度も同じことを聞くようになったり、その時々で違うことを言ったり……社交的だった母がカーテンを閉めた部屋で籠っていたり、車の運転でヒヤッとする場面も増え、「これは危ない」と感じたことをきっかけに病院を受診。その後、生活面での見守りや支援が必要になっていきました。

膝が少し痛むだけで、認知面も取り繕いが上手なため一見しただけでは分からず、介護度は「要支援」。その分、使える制度が限られてしまうこともありますが、ヘルパーやデイサービス、母の友人や叔母の協力を得ながら、地域のリソース(民生委員さんや近所の方)を最大限に活用して日々を支えています。

毎日少しずつ、でも…見守る介護の負担

私が行っている母の介護は、買い物支援や入浴の見守り、薬の管理、デイサービスの送り出しなど、生活の中の細やかなサポートが中心です。母が安心して過ごせるように環境を整え、地域交流や友人関係の維持も支えています。

介護にかける時間は日常的には1日30分程度ですが、それとは別に病院への送迎や、週1回程度の困っていることはないかの確認、足りないものの買い出しなど、半日ほどかかる対応もあります。

こうした決まっている対応に加えて悩ましいのが、予測できない形で仕事に入り込んでくる「介護」です。

母はスマホの操作方法を忘れてしまっているので、同じ内容の電話が繰り返しかかってきます。そして、デイサービスへの送り出しの連絡窓口や近所の方からの連絡も私になっているため、勤務中に対応することが週に数回……。仕事に集中しようとしながらも母の状況が気にかかる、そんな葛藤を抱えながら介護と仕事を両立しています。

自分だけが頑張らないための工夫

以前は「全部自分がやらなきゃ」とすべてを抱え込み、イライラしてしまうことも多くありました。しかし、いい意味で開き直り、「命の危険が迫ること以外は、出来なかったら仕方ないな」と受け流すことも出来るようになってきました。

そんな中で気づいたのが、周囲を頼る大切さと、自分の気持ちを吐き出すことの重要性です。
介護制度や医療制度を積極的に使うようにしたことで、負担を一人で背負わずに済むようになりました。母の夕食は生協の夕食宅配を利用して、私自身の夕食は惣菜や外食チェーンの安い日を活用するなど、家事にかける時間や気力を減らす工夫もしています。

そうして少しずつ肩の力を抜けるようになったことで、周囲の協力も得やすくなり、以前より心が軽くなりました。

現在は在宅ワークにも挑戦しており、子どもがテレビを見ている時間などを活用して作業を進めています。家事も同じように隙間時間で片付けられるよう、炊飯器で作れる簡単なレシピなども取り入れるのも、大切な工夫の一つです。

大切なのは心を満たす時間

好きな俳優のSNSをチェックする時間、夜にドラマを一気見する時間、新しいことを学ぶ時間も、私にとっては大切な癒しのひとときです。子どもたちの成長や日々の会話も大きな支えになっています。

夜にビールを1本だけ飲みながら、行けそうな旅行先をなんとなく検索する。そんな何気ない時間が、明日の頑張る力になっています。

在宅ワークでは、子どもが喜びそうな案件や、自分の興味のある仕事に応募できることも嬉しく、新しいことに挑戦する楽しさも感じています。介護の仕事も好きなので、それも続けながら、子どもとの時間を大切にしつつ、無理なく在宅ワークもできる働き方を目指しています。

同じように悩む人へ伝えたいこと

介護は終わりが見えず、身近な人だからこそイライラしたりしんどくなったりすることが多いものです。行政の支援は限られていても、気持ちを吐き出す場があるだけで楽になることもあります。人に助けてと発信することは一見難しく感じますが、地域のリソース(役所、社協、近所の方)に頼りながら自分だけが抱え込まない環境をつくってほしいと感じています。

合わせて読みたい

仕事を続けながら母の介護と向き合って気づいた、無理しない両立のコツ
https://ryouritsu.c-mam.co.jp/archives/person/1185

炊飯器でご飯と一緒にもう一品
https://ryouritsu.c-mam.co.jp/archives/goods/1095

介護経験は仕事の強みになる|活かせるスキルと仕事や転職へのつなげ方を解説
https://ryouritsu.c-mam.co.jp/archives/column/1121